クニルプス X1 (Knirps X1) を長く使う

2017年10月22日

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クニルプスX1 (Knirps X1) という傘のレビューになります。コンパクトでおしゃれな見た目の傘なので、セレクトショップでもよく見かけます。

私の場合は、現在使っている通勤用のかばんに傘を入れられる防水ポケットが付いており、そこに丁度入る長さで、開いた感じも小さすぎず実用に耐えられるものを探していた所、この傘にたどり着きました。

折りたたむと17.5cmで、このレベルの小型の傘はどうしても小さすぎる事があるのですが、広げたサイズは95cmと小さいながらもそこそこのサイズを保っています。

クニルプス X1 の種類

クニルプス X1 は、10年以上販売されているロングセラー商品で、未だに違うデザインの X1 が発売されています。

プレゼントに使う人もいるようです。

私が購入したのは、シンプルな黒のオーソドックスなデザインのものです。

クニルプス X1 の耐久性

公式で以下のような動画を公開しています。

スペック上は80km/h の風速にも耐えられます。

実際に強い風でもできるだけ風に直角に当てるように工夫すれば、この動画の感じで耐えてくれる感じはします。

動画では最終的に傘が小さくなってしまっています。これは 80km/h 以上の強い風に対しては、フレームが曲がって戻らない事を意味しています。

時速 70km/h の風は「風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る。高所での作業はきわめて危険」というレベルです。2年くらいこの傘を使っていて、フレームが戻らなくなるレベルの風には遭遇した事はありません。

ただ、この動画の環境は、風が傘に対して直角に吹いています。実際の風は、絶えず向きが変わります。傘のフレームは、斜めや横方向のねじれに対する強さが必用になってきます。

特にビル風などは真っ直ぐに吹いてくれなく絶えず向きが変わります。

クニルプス X1 は丈夫。では無く、むしろ壊れやすい

実際問題としてクニルプスX1の耐久性はどうなんだろう。こんな高い傘だけど大丈夫だろうか?と思う人が多いと思います。

結論から言うと、このクニルプス X1 (Knirps X1) は、傘の骨のほとんどがアルミニウムでできているため、簡単に骨が折れてしまいます。とても壊れやすいです

10年以上作られている傘で、しかもドイツ製という事で、質実剛健を期待していますが、素材的にグラスファイバー製の傘に比べて脆い製品になっています。 (骨部分は全てグラスファイバーにして欲しいくらいなのですが)

尚、スペック上は、親骨にアルミとスチールとグラスファイバーを使っている事になっていますが、グラスファイバーは、親骨の先端部分のみに使われており、親骨の太い部分はほぼアルミニウムでできています。

1本目は数か月でフレームが破断し、2本目は折り畳みに気を使い、慎重に使ったのですが、やはり数か月でフレームが破断してしまいました。2本とも、同じ箇所が破断しています

こんなに良く壊れる傘は初めてでした。

定価 6,000円 以上の傘で、ドイツ製で、10年以上続くベストセラーから期待するものとは、かなり違うものでした。

はじめは曲がったフレームをペンチ等で直そうと試みたものの、この傘のフレームがアルミニウムでできているため、曲がった部分を真っすぐにしても、一度曲がって弱ってしまったアルミニウムは、もう以前のような強度は持っておらず、同じ所がさらに曲がって、最終的には骨が折れてしまいます。これはアルミニウムの特徴で腐食には強いのですが、曲げ直した分だけさらに金属疲労が蓄積されてしまうようです。

また破断しやすい部分は、市販の傘修理キットなどでも直せない部になっています。

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傘の根本に近い骨の部分ですが、通常は上の写真のように真っすぐです。

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強い風の中でつかったり、特にひっかけた覚えはないのですが、簡単に上記のように折れ曲がってきます。

私の個人的な使い方の癖が何かあるのかもしれませんが、軽い風でも少し煽られるとグニャっと行くのでは無いかと推察しています。

アルミ製で外部の力に弱いのが原因の一つだと思いますが、放置すると単純に悪化して破断してしまいます。

ペンチなどで真っすぐにしようとすると、簡単にアルミニウムにしわが入って、逆に破断させてしまいます(1度やってしまいました)。一度曲がったものを伸ばして修理するのはほぼ不可能なようです。

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この部分が横からの力に弱く、慎重に使っていても簡単に折れ曲がります。穴と穴の間の真ん中の部分に台地のような膨らみを入れて強度を出そうしているのが見て取れますが、膨らみが終わった所に力が集中してしまっているようです。

特に穴の開いた部分の周辺の幅は1-2mm程度しかありません。また、一度曲がってしまうと、同じ所に力がかかりやすくなるので、何かの拍子にボキっと折れます。

折れ曲がった部分を補強修理する

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完全に骨を直すのはほぼ不可能なので、針金を使って補強をする事にしました。針金として、ゼムクリップ大を用意しました。これをペンチで伸ばして使用します。
ある程度の固さと弾力が必要なので、クリップの針金が最適だと思って使用しましたが、同質の針金がある場合はもちろんそれでも良いと思います。

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骨の曲がった部分を慎重にペンチなどで、真っすぐにします。
あまりきれいに真っすぐにしようとすると、アルミ部分を強くペンチで握りこむ事になりアルミを薄くしてしったり、金属の皺を作ってしまう事になるので、”大体真っすぐ”な程度にとどめたほうが良いと思います

骨を大体真っすぐにしたら、関節部分の手前の穴に、クリップを真っすぐにした針金を通します。

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針金の両端を写真のように折り曲げます。長さは切らず長いままにしておきます

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細く切ったアルミテープで、クリップの針金が添え木になるように巻き付けます。

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この写真は、アルミテープでは無く、別のテープで補修した、初期の補修痕ですが、どのようにテープで止めているかわかりやすいので掲載しておきます。
クリップの針金の先端もテープで巻いてあげる事で、かなりしっかりと固定できます。

クリップの針金がそれほど真っすぐないので、一見弱そうに見えますが、クリップの針金はかなり硬いので、かなり頑丈に補強されています。これで1年は持っています。

今回、この記事を書くにあたって、傘を良く確認した所、さらに2箇所ほど怪しい感じになっていたので、そこも同様の補修をしました。ですので、合計3本の骨を同じように補強しました
購入時に全ての骨を補強しておくのも手かもしれません。

X1 でその他観測されている不具合と、使用中に気を付けたほうが良い所

アルミ製のフレームは、曲がりやすく、長く使用しているとフレームの歪みによる不具合が出てきます。

傘がすぐ閉じてくる

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一時期、傘を開いてもすぐに閉じてくることがありました。傘をよく観察してみると、上記の写真のように傘が開ききって無かったのが原因でした。
どの部分が、邪魔をして開き切らないのかよくわからなかったので、フレームを適当に少しづつグリグリしながら、広げると、開き切るようになりました。

同様の現象かわかりませんが、商品レビュー見ていると、傘のラッチが効かなくなる。という報告も複数あるので、この部分が原因かもしれません。

傘の柄を縮める時にひっかかる

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傘の柄の一番細い所ですが、アルミ製です。一見頑丈そうに感じるのですが、微妙に曲がってしまいました。そのため、棒を縮める時に、若干引っ掛かるようになりました

真っすぐになるように手で力を加える事で、若干まがったままのものの、再びスムーズに縮められるようになりました。できるだけここを持たないほうが良いのと、傘を折りたたむ時は注意したほうが良いです。

また、アマゾンのレビューを見ていると枝の先端の黒の丸い部分がもげた。というレビューが複数ありました。個人的に経験はありませんが、この部分は持たない方が良いかもしれません。

マジックテープがループを作る

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傘を開こうとする時にこの写真のようにマジックテープが、傘の柄を巻き込んでループを作ることが結構な確率であります。

このまま無理やり開こうとすると、アルミの骨を簡単に曲げてしまうので広げる時に十分注意が必要です

正直、クニルプス X1 (Knirps X1) 2本を数か月で立て続けに壊してしまった時、使うのをあきらめようと思ったのですが、3本目は補強をする事で現在は2年以上問題なく使用できています。

とは言え、アルミニウムの傘ですので、風が強い時は、傘にできるだけ斜めの力がかからないように、慎重に使用しています。

クニルプス X1 がすっぽり収まるカバン

私の現在使用しているカバンは TUMI の ALPHA BRAVO 22619 というカバンなのですが、内部が防水張りされてかつ、湿気を抜くための穴が付いたポケットが用意されています。
ここにクニルプス X1 (Knirps X1) がきれいに収まります。


微妙な余裕をもって クニルプス X1 (Knirps X1)が収まります。ポケットの中身は布ではなく、ビニールのような素材が張られています。


ポケットの右下に見える黒い丸が湿気を抜くための穴です。

カバンに傘専用のポケットが付いているため、電車に乗るとき等は、このポケットに傘を入れてしまえるため、電車内で傘を取りまわす必要がなく、非常に楽になりました

また、普段からここに傘を入れておけば、傘を忘れることがなくなるため、突然の雨でも慌てずに済むようになりました。

このTUMI のカバンは、5年近く使用していますが、全く衰える気配がなく使用できています

私の買ったカバンは既に廃盤になっていて手に入らないのですが、TUMI のカバンには、ポケットの中に濡れた傘がそのまま入れられるように「撥水加工ポケット」が付いた種類が幾つかあります

 

私は毎日、パソコンや周辺機器をカバンに入れて持ち運んでいるため、そこそこカバンにとっては厳しいコンディションになっていると思います。

これまで、5千円~1万5千円くらいの適当なビジネスバックを買っていましたが、平均1年で持ち手が壊れたり、どこかが壊れたりして、新しいカバンに買い換えていました。

毎回カバンを買い換えるのが面倒になり、耐久性のあるカバンを探して、ネットを検索して見つけたのがこのTUMI の ALPHA BRAVO 22619でした。

一応、ブランドもののカバンで、個人的にブランド物を「高いだけでしょ」と毛嫌いしていたのですが、「もっと早く買えば良かった・・・」と思っているカバンです。

ただ、カバンが丈夫過ぎて、歩いている時に、スーツのズボンがこのカバンとこすれ会って、スーツのズボンに穴が開く。という現象に見舞われます

どうも TUMI のバリスティックナイロン素材のカバンでは良くある事のようで、スーツの買い換えが早まるので全体としてコストパフォーマンスが良いかと聞かれると逆に悪くなった可能性もあります。

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